タイタニック号幻の復路予約広告掲載。1912年2～3月ニューヨークトリビューン紙 印刷物

「不沈船」「海に浮かぶ宮殿」と称され、人々の話題を一身に集めていた夢の豪華客船タイタニック号。処女航海の最中、1912年4月14日23時40分に氷山に衝突し、事故発生から2時間40分後の翌15日深夜2時20分、大西洋の深海に沈んでしまった悲劇は今なお世界中の人々に広く知られています。
1世紀以上に亘り塩水や海流、バクテリアによる金属の腐食が進んでおり、2030年頃には完全に消滅してしまうだろうとの事です。脆くなっているがゆえに引き揚げる事もできず、このまま北大西洋の冷たい深海で静かに朽ち果てていくのだと思うと、いっそう切なさ儚さを感じずにはいられません。そういった背景から、タイタニック号関連のアンティークは投機対象になりつつあるそうです。

今回の出品物は全てオリジナルの新聞で、事故の直前である1912年2～3月の日付のニューヨークトリビューン紙セットです。タイタニック号の「帰りの航海」の予約広告が含まれています。
本来ならば、タイタニック号はリバプール～ニューヨーク間の処女航海を終え、リバプールへの復路を行くため1912年4月20日にニューヨークを発つはずでした。1912年4月14日に氷山に衝突、翌15日に北大西洋の冷たい深海に沈み、その旅が実現する事はありませんでした。
永遠に失われた幻の旅路が記録されている当時の貴重なオリジナルの新聞は、哀切な歴史の証人といえます。いずれも当時のままの状態であり、111年前の世情をダイレクトに知る事もできます。

以前、アメリカのコレクターの方から購入させて頂きました。
これ以上傷まないよう、触れる時は必ず白手袋を装着した上で慎重に取り扱い、普段はビニール袋や箱に入れて暗所に厳重保管しています。なお、当方は非喫煙者でペットは飼育しておりません。
筋金入りのタイタニックコレクターなので、コロナ禍さえなければ一生手元に置いておくつもりでしたが、この度放出する事を決めました。次の所有者様に大切にして頂ければ嬉しいです。

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