アンティーク マルチーズレース46㌢ホワイトシルクボビン編ドイリー ✠マルタ十字 工芸品

イタリアの1860～1910年頃のアンティーク
マルチーズレースのオーバルドイリー

イタリアの南の海洋の諸島、
マルタ島原産の淡い黄金色：艶めいて輝く
玉子色の絹糸がつとに有名ですが
こちらはアイボリーカラーの絹糸、
或いはシルク＆リネンの混紡糸

数十本のマルタボビンを使い
編み上げられた作品

最大特徴のマルタ十字✠をセンターに配置し
菊のような大輪の花✺が広がり
その周囲に小花(葉)、
たおやかな花を左右に置き
ライラックの様な小花ｘを多数と
リーフを編み込み製作した
手の掛かった作品

優美で柔らかな印象の作風です

素人計測ですが長さ46㎝、幅23㎝
大変軽く、滑らかで
仄かな優しい輝きがあります

【歴史】
英国領だったマルタ島の名産工芸：
マルチーズレースは絹の宝石と讃えられ
殆どがイギリス王侯貴族や
富裕層に買い上げられ
仮に一般庶民が一生かけて得る
全賃金を注いだとて
小作品一つ買えない程に高価でした

マルタ十字は葉を４つ合わせた様な形状で
四つ葉のクローバーに比喩されます。
実際の特徴は８つの角を持つ事。
４つのⅤ型をした紋章が底部で結合し
Ⅴの先端は内側に向かい角を持ちました

元来は11世紀の小共和国アマルフィの象徴
その後キリスト教の騎士の修道会である
マルタ島の聖マルタ(ヨハネ)騎士団：
(中世ヨーロッパ三大騎士修道会の一つ)の
象徴として引き継がれ、聖地巡礼に訪れた
キリスト教徒保護を任務とし
組織は病院機能も持っていました。
やがて聖地防衛や
イスラムとの闘いの主力として活躍。
盛況な交易地故に防衛の要所となったマルタ

８つの角は騎士の８の美徳を象徴
かつ騎士団を志し集結した勇者の
８故郷を表すとも

８つの美徳…
忠誠心・敬虔・率直・勇敢・名誉・
死を恐れない・弱者への庇護・教会への敬意

誇り高き徳の至高の精神と志向、実践は
欧州の多くの国や機関で尊ばれ
数多の栄誉ある勲章に。

マルタ産である事を称し証する
誇り高きMALTA十字✠モチーフの製作使用は
領主国であった英国すらも
厳に慎んだと言われます

手間と時間、技術も要したマルタ十字

一箇所ほつれが有った為、拡大せぬよう
下手ですが絹糸で修復しました。
しみは無く
ホームクリーニング済で清潔な状態

お探しの/気に入ってくださったかたに
ご活用戴けましたら嬉しいです

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